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サプライヤー・システムの「移転」と成果 -広州市日系自動車部品サプライヤー調査から-

執筆者 藤原 貞雄
発行年月 2006年 11月
No. 2006-20
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内容紹介

中国自動車産業のサプライヤー・システムは,カオス的状況にあり,急激な変化の一過程にある。小稿は,日系自動車メーカー及び部品サプライヤーがどのようなサプライヤー・システムを中国現地で構築し,それはどのようにサプライヤーの工場運営に現れ,それは今後にどのような問題を生み出しているのか,現地での観察に基づいて明らかにすることを課題としている。

小稿では,第1に日系自動車メーカーが中国の現地で構築しつつあるサプライヤー・システムは,各社が長期的継続的取引を重ねてきた日系部品サプライヤーを基盤としており,日本のシステム適用度が相対的に高いことを明らかにしている。第2に日系部品メーカーは,彼らの経験してきたサプライヤー・システムを前提にした工場運営は,相対的に日本における運営方式の適用度が高いことを明らかにしている。

しかし,日系自動車メーカー・部品サプライヤーが採用する高適用度サプライヤー・システムおよび工場運営が高い成果を生み出し,そのシステムと工場運営が中国においても普遍化するかどうか,あるいは逆に,高い成果を生み出すことに失敗して,そのシステムと工場運営がもっと効率的なシステムと工場運営に取って代わられるかについては,結論を得ていない。