当研究所では、アジア研究に携わる研究者を招聘し、AGIセミナーを開催しております。
皆様のご参加をお待ちしております。(オンライン開催。参加費無料。)
※詳細は以下をご参照ください。
令和6年3月21日(木)14:00~16:00
※終盤は質疑応答の予定です。
岡本 章 氏
岡山大学 社会文化科学学域 教授
Pension Reform for an Aging Japan: Welfare and Demographic Dynamics
私は10年ほど前に「人口内生化世代重複シミュレーションモデル」を構築した。このモデルは、様々な政策案の効果を検証するに当たって、(将来世代を含む全ての世代の)一人当たりの効用水準だけでなく、将来の人口動態への影響も定量的に分析できる有用なモデルである。応用範囲も広く、少子化対策、移民政策、所得階層間での移動、政府の長期債務残高の水準についての考察など、様々な公共政策について幅広く分析することが可能である。この講演では、この分析モデルを用いて日本の年金政策について考察を行った結果を報告する。
少子高齢化の進展の中でアメリカ、ドイツ、フランスなど多くの先進国では年金の(標準的な)支給開始年齢の引き上げが既に決定している。その一方で、他の先進国よりも平均寿命が長いにもかかわらず、日本の年金の(標準的な)支給開始年齢は65歳のままである。この状況を踏まえて、年金の支給開始年齢を65歳から68歳または70歳に段階的に引き上げた場合の影響について分析を行った。この分析を行うに当たって、65歳以降の高齢者の就業状況に着目し、就業率の違いが結果に与える影響についても考察を行った。
この講演では、年金の支給開始年齢の引き上げに関して、高齢者の就業率に着目しながら、一人当たりの効用水準に与える影響、および将来の人口水準に与える影響についての分析結果を報告する。
講演は日本語・資料は英語
1964年奈良県生まれ。京大経卒、同大学院博士課程中退。岡山大学経済学部助教授を経て、岡山大学学術研究院社会文化科学学域教授。フルブライト奨学金研究員、安倍フェローとして在外研究(カリフォルニア大学バークレー校)に従事した。京大博士(経済学)。専門は公共経済学、人口経済学。著書に『Tax Policy for Aging Societies: Lessons from Japan』(Springer)など。
申込方法① 電子申請
https://forms.gle/qbNSyxSBkHhBENkV8
申込方法② メール申込み
メールにて、氏名・所属・電話番号をoffice@agi.or.jpへ送信してください。
前日までにご参加用URLをメールでお送りします。
3/19(火) 午後12時
3/21(木)AGIセミナー[PDFファイル]
更新日:2024年2月19日
カテゴリ:セミナー