2016年11月15日~16日の2日間にわたり、北九州市において「アジアにおける高齢化」に関する国際会議をアジア開発銀行研究所(ADBI)との共催で開催しました。
この会議には、マックス・プランク研究所のAxel Boersch-Supan教授、ミシガン大学のJohn Laitner教授およびEdward Norton教授、サンディエゴ州立大学のShoshana Grossbard教授を始め、欧米・アジア全8カ国から15名、日本からは、アジア開発銀行研究所長の吉野直行氏や、第一次安倍内閣で経済財政諮問会議議員を務められた八代尚弘教授を含む11名の経済学(特に、医療や介護、年金、格差、労働)の権威を招へいし、約40名の参加をいただきました。
我が国は、世界に先駆けて超高齢化社会に突入しましたが、他のアジア諸国においても、人口の高齢化が今後急速に進むことが予想されています。しかし、多くのアジア諸国では、年金や介護保険、医療保険などといった制度が未だに不十分であり、今後高齢化社会を迎えるにあたり、これらの制度の改革・構築が急務となっています。
今回の国際会議では、アジア諸国において高齢化がどのような経済的・社会的影響を及ぼしているのか、また及ぼしうるのか、高齢化が進むなかで各国がどのような課題に直面しているのか、また日本を始めとする先進国の事例からアジア諸国が何を学べるのかなど、2日間にわたり活発な議論が繰り広げられました。
なお、今回の国際会議は、平成27年度より3年間にわたり獲得した科学研究費「日本の社会政策の成功と失敗:アジアは何を学べるか」と題する研究プロジェクト(JP15H01950)の助成を受けて開催したものです。