12/15(火)所員研究会を開催致します

※※この研究会は終了致しました※※

当研究所では所員の研究発表や情報交換のための所員研究会を開催しております。

日時

2015年12月15日（火）　14：00～15：15

会場

アジア成長研究所　6階　会議室
（北九州市小倉北区大手町11-4　北九州市大手町ビル「ムーブ」6階）

参加料

無料

使用言語

日本語

発表者・テーマ・要旨

発表者：坂本　博　主任研究員

テーマ：経済伝播と不確実性：CGEモデルを用いたモンテカルロ実験

要旨：欧州経済の不調が続き，最近では高成長を続けてきた中国までも景気が減速している。こういった経済の変動が他国にどのような影響を与えているのか。考え方としては，同じ方向に影響を受ける場合（経済伝播，contagion）とそうでない場合（デカップリング，decoupling）が考えられる。
本研究は，複数の国家間における経済伝播とデカップリングの可能性を応用一般均衡モデル（CGEモデル）のフレームワークを用いて説明しようとしたものである。
手法は，モデル内の外生変数に正規分布による不確実性パラメータを入れたもので，モンテカルロ実験を通じて不確実性による影響の大きさと方向を分析した。
結果としては，ある国における消費需要の不確実性は他の国に対しても同じ方向の影響を与える。そのため，影響が正であれば世界経済に好影響を与え，負であれば世界経済に悪影響を与える。
しかしながら，不確実性が複数の国にあった場合はその限りではない。一方で，労働供給の不確実性は，効果そのものは小さいものの，デカップリングの可能性があることが分かった。

更新日：2015年11月27日
カテゴリ：セミナー