「平成27(2015)年度 AGI科研費研究(八田所長代表)韓国港湾政策部門研究会」
*この研究会は、日本学術振興会科研費(課題番号:26285062)により助成を受けて
実施している研究「アジア新興各国の経済成長を可能にした規制・制度:日本への教訓」
(研究代表者:八田達夫)中、「韓国の港湾・物流政策と関連制度」部門 の中間報告の一環として実施するものです。
「韓国と日本の港湾事情および政策」
日時:2015年8月5日(水)14:00~17:30
場所:AGI 6階会議室(★参加人数の状況によって変更可能性あり)
1. 開催のご挨拶(14:00~14:05)
・八田 達夫(公益財団法人アジア成長研究所 所長)
2.イントロダクション(14:05~14:25)
・韓 成一 (公益財団法人アジア成長研究所 上級研究員)
・藤原 利久(公益財団法人アジア成長研究所 客員研究員)
・テーマ:「韓国港湾の現状と学ぶべきこと」
・要旨:韓国釜山港が東アジア国際物流ハブとして躍進した経緯と現状について紹介し、日本が学ぶべきことについて考察する。特に、物流富国論に基づく韓国港湾政策の変遷、韓国港湾の政労使協調と雇用制度の変化、韓国政府(釜山港湾公社)主導の挑戦的なマーケティング活動、釜山港の使いやすさなどを取り上げ、日本が学ぶべきことは何かについて提示する。
3. 発表1(14:30~15:20)
・講師:韓 鍾吉 先生(HAN Jong-Khil)韓国聖潔大学校東アジア物流学部教授、韓国海運物流学会前会長
科研費によるAGI招聘研究員(招聘期間:8月2~8日)
・テーマ:「韓国港湾政策の成果と課題、日本との経験の共有と提案」
・要旨:東アジア物流中心政策で代表される韓国の港湾・物流政策の成果と課題を日本の関係者と共有することで、これから両国の戦略的互恵関係の構築に資することを目的とする。(i)釜山港の北東アジアハブ港湾化が成功した要因を政策的な側面から検討する。例えば、1990年以降の各政権による港湾政策を分析し、港湾の政労使間の協調を可能にした法制度の改善、港湾荷役労働者の雇用制度改革について述べる。(ii) 韓国のグローバル港湾政策の最近の問題点を集中と拡散という観点から分析する。そして日中韓港湾間の競争と協調関係および、政策的な協調について述べる。(iii) 最後に、日本の港湾政策に対する提言として、海事クラスター政策と東アジアシームレス物流について述べる。
4. 発表1のQ&A(15:20~15:25)
5. 発表2(15:30~16:20)
・講師:篠原 正治 先生(SHINOHARA Masaharu)阪神国際港湾株式会社 理事
・テーマ:「日本国政府のコンテナ港湾政策と阪神港の取り組み~日本港湾の課題と進むべき方向~」
・要旨:日本国政府のコンテナ港湾政策の変遷について、外貿埠頭公団の設立(1967年)から阪神国際港湾(株)の設立(2014年)までのさまざまな経緯を含めて振り返る。現在の阪神国際港湾(株)の取組みについて、その目的と重点事業について説明する。さらに海外コンテナ港湾と比較して、日本の港湾の問題点と課題を提示するとともに、今後の進むべき方向についての私見を述べる。
6. 発表2のQ&A(16:20~16:25)
7. 両先生および研究会参加者による討論会(16:30~17:30)
8. 懇親会(18:00~)
更新日:2015年7月16日
カテゴリ:セミナー