2014年第21回 日韓海峡圏研究機関協議会定期総会・研究報告会が開催されました
日時 2014年9月17日(水)~18日(木)、場所 韓国光州広域市
海峡圏地域の交流・経済社会活性化など様々な課題について九州と韓国南部で活動する11のシンクタンクが共同研究や情報交流を行う,日韓海峡圏研究機関協議会の第21回定期総会・研究報告会が,ラマダプラザ光州ホテルにて開催されました。
初日の定期総会では役員改選が行われ,協議会会長が八田達夫国際東アジア研究センター(現:アジア成長研究所)所長から光州発展研究院院長に引き継がれました。また,来年度の定期総会・研究報告会が福岡(副会長機関:九州経済調査協会)で開催されることが決定しました。
定期総会の後,アジア文化中心都市造成支援フォーラム理事長(元・文化観光部長官)の鄭東采氏より“文化の時代,地域の発展とそのビジョン”と題し,光州の地域発展における文化の役割とその課題を中心に,これからの地域発展における文化の重要性について特別講演が行われました。
翌日の研究報告会では、「文化と地域活性化」をメインテーマに活発な議論が展開されました。日本側の研究機関から3件,韓国側の研究機関から2件の研究発表があり,それぞれの発表について討論が行われました。
李政碩釜山発展研究院研究委員からは、“姉妹都市間文化交流活性化による地域活性化方案〜釜山市と日本姉妹都市間を中心に〜”という,姉妹都市交流の経済交流への昇華の必要性と釜山広域市の朝鮮通信使といった歴史的資源を活かした姉妹都市交流による地域活性化の取り組みの事例に関する研究が発表されました。
これに対して,田村一軌上級研究員が,日本の姉妹都市交流もその活性化について同じ課題を抱えていることをデータに基づいて示すとともに,観光産業の振興へどう繋げるか,どのように地域住民を巻き込むかという課題について討論を行いました。この他の発表についても,それぞれ活発な議論が交わされました。
研究報告会の後,今年で10回目の開催となる「光州ビエンナーレ2014」,来年オープン予定の国家プロジェクトである「アジア文化殿堂」建設工事現場,市民が中心となって鉄道廃線跡を整備した公園など,光州における「文化都市」整備の事例を視察しました。